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2006/02/16

ミュンヘン

重い映画でした。

ミュンヘンオリンピックといえば、ようやく自分の記憶にうっすらと残る初めてのオリンピックです。
マラソンで、フランク・ショーターが優勝したんでしたよね(違ってたかな)。そういえばこんな事件もあったかなとうっすら覚えています。この頃って、浅間山荘事件があったり、よど号ハイジャックがあったりと、よくわからないけど子供ながらになんか落ち着かない感じのするころでしたね。

物語は、ミュンヘンオリンピックの選手村でイスラエルの選手団がテロ組織「黒い9月」に襲われ、11人が殺害されたところから始まります。
イスラエルの諜報機関モサドに属するアヴナーがその報復計画のリーダーに抜擢されます。自分の存在自体も秘密にされたアヴナー。妊娠7ヶ月の妻にもその内容もいえず、断ることも出来ず、任地ヨーロッパに赴き、パレスチナゲリラのリストに沿って、一人一人暗殺していくのです。
謎の情報提供者の情報を頼りに、一人一人暗殺を進めていくアヴナー達。しかしパレスチナもまたさらにその報復として、各地でテロを実行。仲間も殺され、次第に自分自身も恐怖に追いつめられていきます。

公式サイトはこちら → ミュンヘン

暴力の応酬、憎悪の連鎖のむなしさを、ずっしりと問いかけてくる映画でした。
その前に見た「ジャーヘッド」が軽い虚無感なら、こちらは鉛のような虚無感。そして、その連鎖が今でもますます拡大している事実。

イスラエル人とユダヤ人も、微妙にニュアンスが違うってことがわかりました。
背後に、アメリカやソ連も絡んで、大変複雑な問題だったんだなって。

70年代が舞台なだけに、全編古びた感じの映像が印象的。当時のニュース画像なども織り交ぜて、大変臨場感あふれるものになっています。ラストのニューヨークのツインタワーの映像。いつ撮影したものなのでしょうか(合成なのかな)。本当に、これがあの9・11を連想させ、問題が全然終わっていないことを彷彿とさせます。

スピルバーグ監督作品で、イスラエル側によった内容だとか、いろいろ批判もあったようですが、私はそうは思いませんでした。とにかく「こんなことをしていても意味がない」という監督の思いは、ひしひしと伝わってきました。
長い作品ですが、長さは感じません。でも見終わってぐったりと疲れました。インパクトが強すぎて、何度も見返したいという感じではありません。

こういう映画が作られなくなる世の中が来てほしいです。


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» ■〔映画鑑賞メモVol.9〕『ミュンヘン』(2005/スティーヴン・スピルバーグ) [太陽がくれた季節]
~「第20回冬季トリノ五輪開催記念」(^^)あれこれ―その2:ああ、ミュン篇(^^) →その1:ああ、トリノ五輪篇~僕のメダル獲得予想は「金3、銀3、銅4」は、こちら! →その3:ああ、名古屋篇~ストーンズ「名古屋公演」行くか行くまいか...は、(※後刻!) おはようございます、ダーリン/Oh-Wellです! さて、2月12日の朝を迎えました。東京は穏やかな晴天です!! 私め、友人に誘われたこともあり、今週中に『ミュンヘン』(2005/スティーヴン・スピルバーグ)の2度目の... [続きを読む]

受信: 2006/02/16 20:31

» ミュンヘン [Like a rolling stone]
まりもさんのブログの記事を読んでから遅れること約5ヶ月。蠍座で上映されたので行って来ました。内容についてはまりもさんのブログを参照して下さい。 1972年ミュンヘンオリンピックの時にこんな事件があったとは当時小学校低学年だった私は全く知りませんでした。映画ではその事件の目を覆いたくなるような凄惨な場面が何度か出て来て、その恐怖の世界に引き込まれてしまうような感じでした。ここまで描かないとならないのでしょうか...物語はそのミュンヘンでの事件の報復に国に雇われたイスラエル人工作員がパレスチナゲリ... [続きを読む]

受信: 2006/07/08 05:51

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