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2007/01/10

麦の穂をゆらす風

今朝の新聞に、「キネマ旬報」の2006年のベストテンが載っていて、この映画も外国映画の5位に入っていた。
予告編の時から見ようかなと思っていたが、そのままズルズルときてしまっていた。12日で終映というので京都シネマまで行ってきた。

とてつもなく「救いのない」映画だった。

公式サイトはこちら → 麦の穂をゆらす風

作品としての完成度はとても素晴らしい。
ただ、内容に救いが一切ない。

あらすじとしては、1920年前後のアイルランドの物語である。イギリスの支配下にあったアイルランドで、アイルランド人は義勇軍を組織して共和国独立を掲げイギリス軍と徹底抗戦をしていたのだが、「和平条約」が結ばれることになり停戦となった。しかしその条約の内容は、イギリスの中での「自治領」で、英国王室に忠誠を誓わなければならないなど屈辱的なものであった。アイルランド人の中でも、この条約を受け入れようと唱える者、完全な独立まで闘うとする者と、二分された。昨日まで仲間であった者が、それぞれの主張の元に分かれて内戦状態になる。たとえそれが兄弟でも・・・

本当にひどい内容だった。幼なじみを殺し、自分の家も焼き、兄弟までも殺していかなければならない現実が重すぎる。
何のための国家であり、何のための独立なのだろうかと思わざるを得ない。
守らなければならないものって一体何なのだろうか。

この映画の背景を見てほしい 。

民族や宗教での対立がほとんどない今の日本では想像を絶する現実。
でも今でもアイルランドやイギリスではこの問題でテロが頻発している。
アイルランドに限らず、イラクでもアフリカでも、中南米でも、世界各地で同様のことが起こっている。

自分の親兄弟、友人と分かれて闘わなければならないような国にしてはいけない。
もちろんよその国の人たちを攻めていいというものでもない。
ほんの身近にテロの恐怖に怯えなくてもいい日本はそれが誇りである。

防衛「省」が誕生した今日、日本に科せられた課題は暴力の連鎖ではなく、戦後61年ずっと守られてきた「平和」を世界に広めていくことだ。


ひさびさに硬派なことを書いた。(文体も硬派だ)
午後は、走ろうかと思ったが、とても疲れて走れそうもない。


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