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2008/08/19

涸沢山行記(3)3100mの稜線へ

涸沢に入って2日目。今日はパノラマルートからザイテングラードを登って、穂高岳山荘。さらに奥穂高岳と涸沢岳のピークハントをして帰ってこようという計画です。

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4:00起床。早朝の涸沢から朝日の当たる奥穂高岳を望む。

今日の朝食は、焼いたお餅、スクランブルエッグ、りんご、紅茶。
お餅は小さくすれば早く焼けるだろうと思って一つの切り餅を4等分してサイコロ状にしてみたのですが、どうせするなら薄く切ればよかった。結構焼くのに時間がかかったし、網にこびりついて、落とすの大変でした。
でも、お醤油と海苔で食べたらおいしかったです。
オムレツも、最初ガスストーブの火力が弱すぎてフライパンが温まりきっておらず、バターをひいても卵がこびりついてしまいました。sad ちょっと失敗。

テント場には小バエが多くて往生します。
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ただでさえ朝の弱い息子はなかなか起きてきません。他のテントはもう出発の準備に入ったりしているのに、我々はまだ悠長に朝食です。その後、トイレだのいろいろ時間がかかって、テントは置いていくのに出発は7時前です。ダメじゃん。

6:50 出発
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今日登る山々です。正面の鞍部が穂高岳小屋のある白出のコル。左が奥穂高岳(3190m)、右が涸沢岳(3110m)、白出コルから手前に伸びる岩稜線がザイテングラード。ザイデングラードってかっこいい名前ですね。ドイツ語で支稜を意味するSeitengratだそうです。

テント場の水場の脇からパノラマコースへ入りました。涸沢からザイテングラードへ向かう道は2つあって、一つは涸沢小屋の脇から向かうルート、もう一つがパノラマコース。こちらは多少長いですが、雪渓やお花畑を通る道です。

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最初は岩がごろごろしている比較的緩傾斜の道を行きます。もう既に下りて来る人がいて、道の情報を教えてもらいます。
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花々も咲き乱れ。
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まるで絵葉書のようなお花畑が広がります。来て良かったhappy01
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お花畑の脇から、雪渓をトラバースします。一歩一歩すべらないように注意して歩きます。
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涸沢小屋経由の道と合流して、緩やかに登っていきます。沿道には、まだ花多し。
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8:00 ザイテングラード取付に到着。チョコレートを食べて一休み。
これからは三点確保も必要な岩場が出てくるようです。
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歩き出して少し行くと、クサリやハシゴも。気をつけて登れ、息子よ。
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まあ、うっかり落ちたりしたら大怪我するけど、慎重に行けば怖いというほどではありません。
岩にはペンキで○や×がついていて、通るべきルートを示しています。
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こんなのが出てくると、後ひとがんばりですね。

花々に慰められながら、気をつけて登ります。
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9:06 穂高岳小屋着 
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テラスが広くて気持ちいいです。お天気もいいし。
小屋でコーラを3本買って、1本ずつ飲みます。ここでは250ml缶が400円。高いのか安いのかわかりません。

ここから奥穂高岳に登ることになっています。3人の荷物のうち、ストーブやコッヘルなどは置いていって、少しでも軽くして登ろうということになりました。
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で、9:33に登り始めたわけです。
ところが、いきなり絶壁にクサリ、ハシゴの連続。まりもが先頭を行ったのですが、登るのはなんとか登ったとしてもこんなところ下りられるのかな~wobblyと弱気になっていたところに、1本目のハシゴをやっと登った息子が、
「僕、もう無理。登れへん。」と言い出しました。
私自身も自信がなかったので、即座に「そうか、じゃあ無理せずに引き返そう」と、すごすご引き返すことにしましたcoldsweats01

夏休みの土曜日ということもあって、こんな難路でもたくさんの人が上り下りしています。我々なんて小さな荷物なのに、縦走のごっついザックを背負って登っていく高校生なんかもいて、すごいな~と思います。
(後からよく調べてみると、奥穂高岳までのルートでこの箇所が最大の難所で、ここを越えればそれほどハードではなかったようです。結局その難所のおよそ2/3は越えたところで、引き返してきたというわけですね。)

しょぼんとして小屋に戻りました。他のグループには奥穂から下りてきた小学生くらいの女の子もいて、「こんな子達でも登ってきたのに、うちの家族って一体・・・」
これではあまりに情けないので、反対側の涸沢岳には登ることにしました。こちらはクサリやハシゴはなく、多少手を使うところはありましたが、それほど苦労せずに登れました。

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涸沢岳の山頂は360°の展望!槍ヶ岳やその奥の裏銀座、立山、表銀座、前穂高・奥穂高・ジャンダルム、笠ヶ岳と素晴らしい眺めです。

こんな稜線にもちゃんと花が咲いてる。
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10分ほど山頂で展望を満喫し、下りてきました。
小屋前のテラスで昼食。パンをかじって紅茶をわかしました。息子とダンナは小屋でカップヌードルを買ってきて食べました。
息子はすっかり元気と自信を取り戻し、もう一度奥穂高に挑戦したいと言い出しました。
ダンナも、せっかく来たんだし、やっぱり登ろうと言います。

でも私は気乗りしなかったんだよね。何か一度やめたのをもう一度行くのってよくないような気がして。
それに先ほどの山頂の写真でもあるように、だんだん雲が出てきました。行動予定より時間もおしているし。
それで、2人を説得して、「やっぱり今日はやめておこう」と下りることにしました。
いやな風まで出てきています。

11:30 小屋出発
我々の後ろには、先ほどの小学生を含む家族も下りてきています。
下山路に入るやいなや、雨がポツンと落ちてきました。
えっ!?と思うと、だんだん降り出してきました。
雷もゴロゴロと鳴っています。雨は次第にアラレになってきました。

ああ、やっぱり奥穂に行かないでよかった。
稜線じゃもっと風雨も強いし、雷も怖い。

雨具を着て、再び下り出しました。幸い雨脚はそれほど強まらず、風もさほどではありません。
雨で滑ると怖いので、そろそろと下りていきます。途中進行方向左手で落石がありました。「らくーー!」と叫びます。この下には登山道もあるし、大きな落石だったら危険です。雨でもガスが出ているわけではなく視界はきくので見ると、幸い人は歩いてなさそうでした。また石も止まったみたいです。

それでも下りなのでしんどくはありません。息も上がりません。雨もだんだんおさまってきたので助かります。
後ろの家族、なかなか下りてきません。我々下りだと速い!?

山の上はまだ暗いです。
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雨具脱いでもよかったのですが、大抵脱ぐとまた降ってくるので、そのまま涸沢小屋まで下りていきました。
涸沢小屋には夏季限定でパフェがあります。絶対今日は山から下りたらこのパフェを食べるんだ!と思って楽しみに下りてきたわけです。

13:35 涸沢小屋着
雨はすっかり上がって、晴れ間もかなり見えてきました。大したことがなくて良かったです。
ダンナはとりあえずビール。私もビールにも惹かれましたが、やはり初心貫徹してパフェ。
息子も食べるので、パフェを2つとビールを注文してお金を払いました。思ったより安い。厨房では、ラーメンに取りかかってます。これは自分たちの番まで少しかかるかも。ビールが先に出てきたので、息子を残してビールを持ってダンナのところに持って行きました。
少しして息子がやってきて、「母さん、パフェがラーメンになってる」と言います。??と思いながら厨房のところに行くと、ラーメンが2つ出ています。

厨房:「ラーメンって聞きましたよ」
私:「パフェ2つって言ったんですけど」
厨房:「えっ、そうですか。作り直します」

なのに、ラーメンを見たらそれも食べたくなってしまったんですよね。
それでそのラーメンはそのまま引き取るとして、新たにパフェを1つ頼んで息子と半分ずつ食べることにしました。coldsweats01

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涸沢小屋名物ジャンボパフェでーす。1500円。
おいしいでーーす。

涸沢を一望するテラスでのんびりしたひとときを過ごして、おもむろにテントに帰りました。
テント場の近くにもお花がいっぱいです。

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14:15 テント着
ビールやお茶飲んだり、お昼寝したり、のんびり過ごしました。
大気が不安定なようで、表銀座の方向に凄い雲が出ていたり、上高地の方向から雷鳴が聞こえたり、涸沢でもパラパラとするときがありましたが、ひどい天気にはならずにすみました。

今日のディナーメニュー。
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カレーは、人参・じゃがいも・玉葱を持参して作った本格的なものですよ。肉の代わりにシーチキンやけど。
それに乾燥海草サラダに、乾燥ほうれん草を使ったごま和え(ごまもすって持ってきました)。
ちょっと失敗したのは、α米を戻すのに時間がかかるのを知らず、カレーが全部できてしまってから取りかかったので、冷めてしまったこと。
それから、α米の袋に閉じるチャックがなく、留め金がなくて往生しました。何故か化粧ポーチに一つだけ入っていた洗濯ピンチと、まりものヘアゴムで対処。洗濯ピンチは応用が利くし是非物ですね。

いろいろありましたが、おいしくいただいて、ごちそうさま。
食べ過ぎてしんどいですhappy02

雨がぱらついてきたので、さっさと片付けて、テントの中でちょっとトランプなどして、寝ました。
涸沢の夜。ガスが出てきて暗いです。寒くなってきました。15℃しかない。
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夜も更けた頃、隣に寝ていた息子が私を起こす。
トイレに行きたいらしいです。
真っ暗だし、迷ったらいけないので、ヘッドランプをつけて付き添うことにしました。

テントから出ると、空は満点の星!天の川もはっきり見えます。
ガスっていたのも嘘のよう。
トイレから出てからも、しばらくヒュッテのテラスから見ていました。
息子にトイレに起こしてもらってよかった。こんな素晴らしい星空が見られたから。 (つづく)


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